HOME  >  今井愛管理栄養士の栄養コラム  >  第9回 「プロティンについて語ろう!」

今井愛管理栄養士の「栄養コラム」

第9回
「プロティンについて語ろう!」

1.「プロティン」って何?それは多いほど効果がありますか?

「プロティン」、それはとるほどに筋肉が増えるという神話のある魔法の言葉・・・。 でもプロティン(protein)は、たんぱく質のことを意味する言葉で魔法の言葉ではないのです。そして、たんぱく質は沢山のアミノ酸が結合したもので、殆どの食品に含まれています。

プロティン「Protein」たんぱく質=アミノ酸の結合体

  • ・殆どの食品に含まれています。
  • ・卵、肉、魚、納豆や豆腐などの大豆製品に多く含まれています。

ですからプロティンは、日常食べている食品で摂っている人が殆どだと思います。

「部活やクラブを始めたらプロティンサプリメントを摂らないとだめですか?」という 質問は、どこに行っても必ずと言っていいほど頂戴する質問です。その答えは、「摂らなくても大丈夫です」なぜなら、選手に必要なたんぱく質量は、毎日の食事で充分養えるからです。食事をきちんと摂っている人はプロティンサプリメントをとる必要はないのです。

むしろ、プロティンを摂りすぎると、筋肉が増えるのではなく脂肪が増えるってご存知ですか?解り易い例としては、たんぱく質中心のものばかりのおせち料理を食べすぎたことによる体脂肪増加や正月太りです。

プロティンは、多量に摂取すると筋肉がつくのではなくて、逆に、筋崩壊を招きます。また、腎臓や肝臓にも負担がかかります。 筋肉をつけたいとプロティン重視の食事をしていたらちょっと見直しましょう。まずは、ご飯やパン、麺などによる糖質摂取で充分なエネルギーを確保(あなたに必要なご飯の量は、栄養コラム第02回 「自分に必要なエネルギーと主食量を知ろう」でご確認ください)してから適度なプロティン量をとることが大切です。

2.食事で摂るプロティン量ってどの位?

1日に必要なプロティン量、すなわちたんぱく質の必要量は、一般の人で体重1kg当たり1.02gです。アスリートは、一般の人よりも少し多めに必要となりますので1.02~2g未満と言われています。

つまり、体重60kgの選手ならば1日に必要なプロティンは、61.2g~120g程度です。

トレーニングをする内容やトレーニングの量によってプロティン(たんぱく質)の必要量は変わります。いつもと同じメニューを行っている時は体も慣れているのでたんぱく質の必要量は一定です。ですが、メニューが変わって筋に対するストレスが増えたり、トレーニング量が増えると、体がそれらの負荷に慣れていないために筋肉の代謝も亢進します。

運動初期の人やトレーニングメニューが変わる時期は、消費エネルギー量が増えるのと同様に、たんぱく質の必要量も増します。このような時期には、体重1kg当たり2.0未満を目安にたんぱく質の摂取量を増やすと良いでしょう。

穀類、果物、野菜にもたんぱく質は含まれています。主食をしっかり食べる人は持久力の要である糖質だけではなく実は体作りの要であるたんぱく質も補充できるのです。

3. 食品に含まれているたんぱく質量ってどの位?

食品に含まれているたんぱく質量をチェックするには、中高生の時に使った「食品成分表」冊子を開いて確認を!どこにあるか分らないという人は、文部科学省が公開している食品成分データベースが便利です。さて、IOC2003の栄養に関するHPでは、たんぱく質10gを摂取するには食品をどれだけ食べればよいかという表が公開されています。

卵2個 牛乳300ml スキムミルク20g チーズ30g
ヨーグルト200g 肉、魚を35~50g パン4枚 シリアル90g
マカロニ2カップ 米3カップ 豆乳400ml 豆腐120g
種実類60g 豆類150~200g ジャムや果物のピュレー150ml サプリメント

http://www.olympic.org/Documents/Reports/EN/en_report_1251.pdfの 11ページより抜粋

例えば体重60kgの人なら 主食以外で60~70g のたんぱく質が必要です。 ここから 6~7項目を選びましょう。肉だけではなく 色々な食品からとると入ってくるアミノ酸の量と質のレベルを上げることができます。

「肉、魚、大豆製品、卵からバランス良く」は世界共通の摂り方です。

4. 筋肉をつける為には運動直後のたんぱく質摂取は重要?

糖質は運動直後の摂取が重要となりますが、たんぱく質の場合はタイミングよりも1日の食事で満遍なく摂取しておくことが重要になります。毎回の食事で適量のたんぱく質を摂取することにより、血液のアミノ酸濃度を最適にすることができます。血中アミノ酸濃度が一定だと、いつでも筋肉の生成ができますね。

したがって、朝食、昼食、夕食には必ず主菜を適度に摂り入れます。毎食の主菜の量は同量が望ましいです。そして、食事と食事の間にトレーニングを行います。トレーニング量がいつもよりも多めだったり、慣れないトレーニング方法が入ったりすると、普段よりも筋の代謝が亢進するので、主菜の量が不足しないように意識して食事しましょう。

たんぱく質を摂る時は、たんぱく質を構成するアミノ酸にも注目しましょう。トレーニング後48時間は、筋肉の合成にたんぱく質摂取が関わってきますので約20種類あるアミノ酸のうち不足しているアミノ酸が無いようにしたいですね。そのうち9種類は体の中で作ることのできないアミノ酸で必須アミノ酸と呼ばれています。これらの含有量のレベルを示したものをアミノ酸スコアと言います。このアミノ酸スコアの数値を上げるには食品の種類を増やすのが一番良い方法です。1つの食品にこだわらずに多くの食品を美味しく食べてアミノ酸スコアの数値を上げていきましょう。

  • ・運動直後よりも毎日毎回の食事が重要
  • ・毎回の食事で食べるたんぱく質の量はできるだけ統一
  • ・食品の種類が増えるほど体に入るアミノ酸の量と質は上昇!
  • ・主菜はアミノ酸スコア100のものが多い

食べているたんぱく質の量と質が良くても、エネルギーの基本となる主食が不足していると、筋肉の合成に必要なたんぱく質がエネルギー代謝に使われてしまいます。 筋量維持と増量を希望する人は「充分な量の主食と適度な量と色々な主菜」を忘れずに!

※Webサイトに掲載の見出し・文章・イラスト・写真・商標の無断転載を禁じます。

今井愛(いまいあい)管理栄養士

今井愛管理栄養士

神奈川県鎌倉市出身。今井愛食生活事務所 所長。フリースタイルがトレーニングマネジメントしてきた競泳選手をはじめとして競輪、スピードスケートなどの世界と戦うトップアスリートの食事と体調管理のサポートを担当。的確なアドバイスでアスリートらの競技力向上に多大に貢献している。血液検査のデータから読みとる選手の体調管理とトレーニングとの相関関係の分析には定評があり、日大文理学部の野口智博教授からの信頼も厚い。「食から元気に!」をモットーに神奈川県を中心に、神奈川県体育協会、横浜市体育協会、市町村等に、スポーツ栄養支援や食育活動を行っている。

⇒ 今井愛の栄養コラムTOP(一覧)へ戻る

マスターズスイマー

プライベートレッスン

ジュニアスイマー

  • FREESTYLEへお問い合わせ
  • FREESTYLE Facebookページ
  • FREESTYLE Twitter
  • PAGETOPへ戻る