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今井愛管理栄養士の「栄養コラム」

第8回
「エネルギー「ゼロ」なのになぜ甘い?」

ペットボトル飲料を飲むときに「ゼロカロリー」「ノンカロリー」「オフカロリー」「カロリーひかえめ」などと色々書いてある表示について、甘いのにエネルギーが無いってどういうこと?と思うことありませんか。これは、表示上「ゼロ」になるのと成分上「ゼロ」になってしまうという2つのからくりがあるのです。

1.100ml中5kcal未満なら「ゼロカロリー」表示OK!

実は、法律上、エネルギーがあっても「ゼロ」表示ができます。下記の表のように健康増進法の栄養表示基準に基づく栄養成分表示では、500mlで24kcalなら100mlで5kcal未満になるので「ゼロ」カロリーという表示がOKとなります。

更に、「オフカロリー」って表示されている飲料は何キロカロリーになるかチェックしましょう。「オフ」「ライト」「ひかえめ」エネルギー飲料を飲む時も注意が必要です。「オフ」と書いてあってもエネルギーは「ゼロ」ではありません。「オフ」などの基準は、500mlで100kcal未満となります。2,3本飲んでしまうと結構なエネルギーになるのでダイエットでエネルギーをセーブしている人は特に気をつけてください。

一般に飲用に供する液状での食品100ml当たりの場合

  無、ゼロ、ノン、レス 低、ひかえめ、小、
ライト、ダイエット、オフ
 

含まない旨の表示をする場合は、次のいずれかの基準値に満たないこと。この基準値より値が小さければ「0」と表示可能

低い旨の表示をする場合は、次のいずれかの基準値以下であること。~より低減された旨 の表示をする場合は、次のいずれかの基準値以上減少していること

熱量 5kcal 20kcal
糖類 0.5g 2.5g
ナトリウム 5mg 120mg

(詳しくは、厚生労働省の栄養成分表示ホームページへ)

2.甘味料の色々

皆さんが良くご存じの甘味料は、「砂糖」ですね。砂糖の他に、ブドウ糖果糖液糖、ソルビトール、果糖(フラクトース)、アスパルテーム、マルチトール、スクラロース、アセスルファムKなど甘味料は沢山あります。また、天然甘味料と人工甘味料に分けることができます。砂糖以外の甘味料の大きな特徴は、砂糖を1とした基準の甘さに比べて何百倍も甘いものが多いことです。砂糖よりも少量で甘さを維持できるのでこれらの甘味料を少量使えるためコスト削減になります。また、果糖は冷やすことにより甘さが増すので、ぶとう糖果糖液糖とともに冷たくして味わう食品や飲料に多く使われています。

代表的な甘味料

甘味料

甘さ 分類 1gあたりのエネルギー量

砂糖

1 4kcal

ブドウ糖果糖液糖(異性化糖)

低温ほど
甘味増す
4kcal

果糖(フルクトース)

1.3~1.7 4kcal

ソルビトール
パラチノース
マルチトール
キシロース
キシリトール
エリスリトール

0.3~0.8 糖アルコール
天然甘味料
0kcal~2kcal
※代謝にインスリンを
必要としない
低カロリー甘味料

ステビア

200 非糖質系
甘味料
0kcal

アスパルテーム・
L-フェニルアラニン化合物

200 非糖質系
人工甘味料
0kcal

スクラロース

600 糖質系
人工甘味料
0kcal

アセスルファムK

200 非糖質系
人工甘味料
0kcal

↑食品添加物の人工甘味料は4種類!↑
(アスパルテーム・L-フェニルアラニン化合物、スクラロース、アセスルファムK、サッカリン)

(1)人工甘味料は控えめに!

アスパルテーム・L-フェニルアラニン化合物、スクラロース、アセスルファムKは人工甘味料なので、食品添加物として1日の上限量が決まっています。この3つの他に人工甘味料としてサッカリンがあります。

最近、これら人工甘味料の入った飲料が増えています。ぶとう糖果糖液糖(異性化糖)や砂糖に比べてエネルギーは低いですから甘い飲料を飲みたい人にはとても有難い飲料と思われます。しかし、自然界で作られた甘味料ではなく食品添加物であることを少し意識した方が良いでしょう。 特に、成長期の子どもには「ゼロカロリー」の飲料を飲ませたいと思ったら、人工甘味料中心の飲料を飲ませるよりも、水や麦茶、お茶を優先しましょう。

(2)糖アルコールで、歯もお腹もきれいになる!?

糖アルコールは、天然界に存在する甘味料です。糖アルコールは砂糖よりも甘味が少ないですがすっきりとした甘さのものが多いです。これらはもともと、植物、果物や樹脂、種実などに含まれています。砂糖と異なり、虫歯になり難いので虫歯を予防する甘味料としても使われています。砂糖は虫歯の「餌」になりますが、糖アルコールを虫歯の菌が食べることはできません。更に、この甘味料は、小腸で吸収されないのでインスリンの作用を受けないため、血糖値に影響しません。甘い飲料が飲みたいけど血糖値が心配という人にお勧めで、これらの甘味料を使ったお菓子も販売されています。

「非う蝕性」の他に糖アルコールの特徴として「整腸作用」があります。これら糖アルコールは、大腸で善玉菌の「餌」になり、ビフィズス菌などの善玉菌を増殖させて腸内環境を整える働きがあります。この際に発酵するエネルギーが約2kcalなので、低エネルギー甘味料と呼ばれています。 糖アルコール甘味料の摂りすぎは、下痢を誘発するので注意が必要です。逆に便秘気味の人はうまく活用すると良いかもしれません。

3. 甘味料の表示をよく見て買おう!

エネルギーの低い飲料がどんどん販売されています。飲む前に原料や、栄養成分表示をちょっと見てどんな甘味料が使われているかを是非確認してみてくださいね。

甘味料を使い分けよう!

  • ・試合や練習の合間に飲む…エネルギーを補充するため砂糖やぶとう糖果糖液糖、果糖入り飲料を!
  • ・冷やして飲む…冷やすほどに甘味が強くなる果糖の入っている飲料がお勧め
  • ・低エネルギーで甘味が欲しい…糖アルコール飲料や人工甘味料を組み合わせて選ぼう
  • ・子供や妊婦、授乳婦さん…人工甘味料は控えめに!

※Webサイトに掲載の見出し・文章・イラスト・写真・商標の無断転載を禁じます。

今井愛(いまいあい)管理栄養士

今井愛管理栄養士

神奈川県鎌倉市出身。今井愛食生活事務所 所長。フリースタイルがトレーニングマネジメントしてきた競泳選手をはじめとして競輪、スピードスケートなどの世界と戦うトップアスリートの食事と体調管理のサポートを担当。的確なアドバイスでアスリートらの競技力向上に多大に貢献している。血液検査のデータから読みとる選手の体調管理とトレーニングとの相関関係の分析には定評があり、日大文理学部の野口智博教授からの信頼も厚い。「食から元気に!」をモットーに神奈川県を中心に、神奈川県体育協会、横浜市体育協会、市町村等に、スポーツ栄養支援や食育活動を行っている。

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